No.62 ケヤキの葉っぱの最後のおつとめ

公園を黄色く染めたケヤキの樹も

すっかり葉っぱを落として

竹ぼうきのような姿になりました

 

落ち葉をふみしめ

林の中を歩いていると

見つかりましたよ!

葉っぱのついた小枝にケヤキの種が3つ

 

残った葉っぱが翼となって(*1)

北風が種を遠くに運んでくれます(*2)

春・夏・秋と光合成にがんばった(*3)

葉っぱの最後のおつとめです

 

ケヤキの樹を見上げてみると

ジグザグにのびた枝に

冬芽が春を待ってます

 

葉っぱに助けられた種と冬芽

命をつなぐ営みが冬の間も続いてます

 

【補足解説】

 

*1 翼のついた種

 ケヤキの種(正確には果実)には翼(よく)がなく、葉が代わりをしていますが(写真1-1)、同じの仲間のアキニレには種の回りにうちわのような翼がついています(写真1-2)。この写真ではチジミザサの粘液につかまってしまってます。また、カエデの仲間では、翼のついた種が一対になって(写真1-3)、ヘリコプターのように飛んでゆきます。

 

 *2 葉っぱのついた種が飛ぶようす

 葉っぱと種がついた小枝が樹から離れて飛ぶところを観察していましたが、うまく撮れなくて、小枝を道路においてみたら、北風が吹いて、転がるように飛んで行きました。枯れてまるまった葉っぱが何枚かついていて、クルクル回りながら飛ぶようです。

 

*3 ケヤキの新緑と黄葉

 初夏の頃、新緑のケヤキにキビタキ♂(写真3-1)、葉っぱの付け根に、まだ緑色の実が見えます。2本の角は花柱のなごりです。

 秋に黄色く染まったケヤキ(写真3-2)。この樹には種が見えません。どうも、実をつけない樹のほうが、葉っぱも大きく色鮮やかに黄葉する気がします。 

(ます 2020/12/20)

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