人は森に入ると、草木の緑や匂い、鳥の声やせせらぎの音などを気持ちよく感じて落ち着いた気分になります。
また、自然の中で食べる弁当やおにぎりが、普段同じものを食べるより美味しいと誰もが感じます。一体このように感じるのは何故なのでしょうか?
一つには人類が誕生して数百万年もの間、森の中で生活してきたことと関係があるとされています。元々私たちの心や体は森の環境に適応するようにできているとのこと。言い換えれば、人にとって森は心が落ち着き安心できる場所だと言えるようです。
もう一つは、森林にはフィトンチッド(樹木などが傷つけられた時に出す化学物質で殺菌作用があるとされている)が漂っていて、森に行くと健康だけでなく癒しや安らぎを与える効果があるとも言われます。
森林浴は1982年に林野庁が紹介したものですが、このような森の持つ効果を「人と森林などの自然環境との同調による快適性増進効果を目指す行為」として勧められてきました。
現代を生きる私たちは、多くの人が都会に住んで便利な生活をしています。しかし人工的でモノがあふれ、スマホやパソコンなどの情報洪水、家族、学校、仕事、社会の複雑な人間関係など、色々なストレスにさらされています。
このようなストレスを解放するのに良いのが森林で過ごすことだと言うのですが、これまで森林の持つ効果は数値的な実証データーがありませんでした。しかし近年は森林の持つセラピー(療養)効果として数値で表されるようになってきています。いくつかの項目を都市部と森林内で比較すると、森林では次のような結果になるそうです。
①リラックス時の脳波であるアルファー波が増える
②血圧や心拍数の低下や安定度が増す(血圧の高い人は低下し低い人は上昇)
③唾液中や血液中のホルモンが変化しストレスの低下がみられる
④免疫機能が活発になりガンを退治するNK(ナチュラルキラー)細胞が活性する
➄各種作業能率や反応時間に差が出る
特に④のNK細胞の活性化は、森に出かけた後30日も免疫力の高い状態が維持されるという結果もあるそうです。
森の中での過ごし方として、お勧めは「座観」です。座観とは静かに座ったり、上を向いて寝転がったりして深呼吸をして過ごすことです。気に入った場所で座観をすることで、森の眺めや香り、野鳥の鳴き声や水の流れの音、そよ風など、自然を五感で感じることが気持ちを落ち着かせるのです。
森の中で静かに自然に溶け込んで自分の五官(五感)を頼りに過ごせば、人が本来持つ能力を取り戻してストレスがなくなるのだと思います。
(2020/3/22た)
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