ちはやチームのブログで、「冬芽ハンドブック」が紹介されています。記事はこちら。
冬芽とは何でしょう?
一言でいうと、葉っぱと花の赤ちゃんです。春、葉っぱや花になります。中でも、サクラなどのミニタケノコに似た冬芽(鱗芽、りんが)はかわいらしく、見ていて飽きません。サクラとタケノコは違う植物なのに同じような形だなぁ、としみじみ自然の不思議を感じます。つい先日、ほしだ園地で見かけたドウダンツツジの冬芽は、更に小さなタケノコ型でした。赤と黄が混じっていてきれいでした。フワフワの毛が生えたコウヤボウキの冬芽も好きです。
冬芽とはいつできるのでしょう? 冬芽だけに冬?
晩夏や秋にはできているそうです。まだまだ残暑厳しい時に見つけて、「もうある!」と驚くことも多いです。つまり冬芽は見られる期間が長いのです。様々な樹木があれば、様々な冬芽を同時に観察できます。それに比べ花は、咲く時期はバラバラ、期間も短いです。
冬芽とセットになっていることが多いのが、葉が落ちた跡(葉痕)です。冬芽を「おくるみに包まれた赤ちゃん」に例えると、葉痕は「墓標」でしょうか。冬芽と葉痕を一緒に見ると、人の顔や動物などに見えるという面白さがあります。下の右の写真は何に見えますか? 見つけた時、思わず「わぁ」と声を上げてしまいました。
冬芽の周囲もスリリングです。チョウの卵が産みつけられていたり(若葉が出るのを待って孵化し、柔らかくて美味しい葉を食べるそうです)、ガの幼虫が冬芽に擬態して冬越しをしたり(コナラにそっくりというアオシャク幼虫や、サクラそっくりのミノを作るチビミノムシとも出会ってみたいです)。静かに見える冬の景色の中で、冬芽周辺のにぎわいを想像するとワクワクしませんか。
冬芽はとても自然観察に向いているモチーフではないか、と思う今日この頃です。
皆さんにはお気に入りの冬芽がありますか? 是非教えてください。
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