2017/9/18(月)~2017/11/3にかけてタカの渡りを調査しましたので、報告します。タカ類の一部は、秋に日本から南方の国内又は東南アジア方面へ長距離飛行を行っていて、日本各地でその途中に移動の観察が行われています。
JPAの活動地であるくろんど園地でもその移動が観察できるので、今回その実情を観察してみました。
詳しいことは以下の報告書を参照ください。(調査報告者:山崎)
くろんど園地で八ツ橋のミズバショウの数を数えました。10年くらい前には全部で100本程度でしたが、近年急に本数が増えているようです。
「計数結果」 --- 調査方法等下図参照
・芽の数 : 1020 ~1080
この内大きいもの: 286(10cm位以上や葉が2枚以上あるもの)
・写真からは地下茎の観測はできないので株数は明示できないが、明らかに
株立ちしている芽は全体の1割程度と思われる。
「考察」
・ミズバショウは小川や池の縁や近傍の湿地に多く生育している。
・八ツ橋のボードウォーク山側(カタクリの森側)に小芽が密集している。
ここには水の流れがあり、ミズバショウの種子が水の流れに乗って散布され
ていることが分かる。
・H28/11~H29/1にかけて八ツ橋の下草刈りをしたので発芽状態が良く見え
るようになった
・今回の調査地以外でもミズバショウの点在が認められる(後日確認)
①やすらぎの池の上流部
②さんさくの路にある小池の下部
「今後の八ツ橋周辺の湿地保全について」
八つ橋の湿地は長年の土砂流入や落ち葉の堆積、下草の繁茂によって陸地
化が進んでいる。八ツ橋にはミズバショウやキセルアザミ、ショウジョウ
バカマなどの植物があるが、陸地化した所にはフユイチゴが侵入して来て
いる。水辺の生きものにとって水は欠かせない。ミズバショウの種子は水の
流れに乗って散布されるので、陸地化した所には本数がまばらにしかない。
今後八ツ橋の植物を保全・維持して行くには湿地の陸地化を防ぐことが
必要となる。対策として考えられることは以下のような点である。
① 水源確保のため湿地上流部のササ刈りや草刈り・雑木刈りを実施する。
② 陸地化した所に入り込んだフユイチゴなどの植物を除去する。
➂ 湿地内にたまった落ち葉・落枝や土砂の除去する。
④ 湿地内にまんべんなく水が供給されるように流路の変更や、部分的に
流れをせき止めるなどして域内に水が行き渡るようにする。
(調査とレポート: M.M、今後の保全への補足:T.T)
「ミズバショウ分布図」--- 拡大してご覧ください
くろんど園地のカタクリは植えられてから2年半経ちますが、今年の4月には多くの開花が見られました。そこでどの位の数が開花したのか調査ました。
調査の結果は以下の通りですが、つぼみを付けなかった個体も相当数ありました。カタクリの森で受粉し生まれた種から育つ個体も含めて、今後どのように変化するか、毎年カタクリの開花数や集団の状況を調査して記録していくのは興味深いと思います。尚、毎年秋には下草を刈って翌年の春カタクリの葉が出た時、光が良く当たるようにしておく取り組みも必要です。
(調査とレポート: M.M)