1. ラクウショウの気根
この角のようなものは何でしょう。これは「ラクウショウ」と言う木の呼吸根(木の根が息をするためのもの)です。スギの仲間であるラクウショウは古い時代の木で、水辺から離れることができません。根が湿地の中にあると呼吸ができないので根の一部を地上に出して息をしているのです。木も楽しよう(ラクゥシヨウ)としているのですね。
2. ポットホール
くろんど園地には小川の中に大小の丸い穴が見られます。これはポットホール(甌穴 : おうけつ)と呼ばれ、さわわたりの路や水舞台からの小川に多く見ることができます。
水の流れの中に岩があると、くぼみや割れ目に小石や砂が入り込み少しずつ岩を削って穴を作ります。何千年という時間をかけて作られたポットホールの水音を聞く時、悠久の自然の歴史
を感じます。
3. くろんど園地のイルカ
生駒の山系は花崗岩質でできています。花崗岩は結晶粒子が大きくてやわらかく、岩が水の流れの中にあると水に混じって流れる小石や砂が岩を少しずつ削り取って次第に溝になったり、穴になったりします。くろんど園地の「イルカ」はこうした自然の力によって長い年月をかけて作られた自然の形だと考えられます。(このイルカはさわわたりの路入り口付近にあります)
4. 水舞台の巨石
くろんど園地には花崗岩の巨石がたくさんあります。花崗岩はマグマが地下で冷えて固まって後に隆起して地表に出てきたと言われていますが、さて、水舞台の大岩の重さはどのくらいあるのでしょうか。花崗岩1㎥の重さは2600Kgくらい。岩の大きさを5mx5mx5mとすると体積は125㎥となり、総重量は325,000Kgになります。人の体重を55Kgとすると、これは6000人分くらいの重さになります。その重さがいかに重いか容易に想像できるでしょう。
この岩をよく見て下さい。何に見えますか?
長い耳が垂れ下がったダックスフンドが寝ているように見えます。
この岩はくろんど園地のやすらぎの池の路沿いにあります。
6. 板根
板根は一般的に表土の浅い熱帯地方の樹木に特有のものです。木は自らを根で支えていますが、熱帯では表土が浅く、地中深くに根を伸ばすことができません。一方、木の成長は早く、大木になるので地中の根だけでは体を支え切れず、根を板のように縦方向に厚くして自らを支える力を増していると考えられます。このような板根は傾斜地など表土が流失しやすいところでも見られます。写真はくろんどにある花崗岩の風化した傾斜地に生えるコジイの木ですが、見事な板根が発達しています。